夜空に輝く星の姿は、天空の太陽、月、天の川、さらには雲や山、海原などの地上とからみあう風景的なものと深く関わり、古来から様々なかたちで人々の想像力を刺激してきました。とりわけ夜空に輝く星座のかたちには、神話、物語、伝説の登場人物、聖獣と聖なるものの形象がそこかしこに投影されました。星の姿かたちは、アートの世界に刺激を与え、時代をこえて綿々と語り継ぐ重要な対象となっています。
本展覧会は、星空を彩るイメージの佇まいに注目し、天空の星を作品のテーマに据えた多彩な作品を一堂に紹介します。幸村真佐男による天体の軌跡の写真をはじめ、日本古来の星座神話の研究で知られる国文学者勝俣隆による星の神話をめぐるドローイングの仕事、星、天使、妖精たちのヴィジョナリーな世界を描く寺門孝之、デリケートな感覚と筆触で月と風景を描く増田妃早子、星空やはるかな宇宙の佇まいと生活風景との予想外の結びつきを取り上げた中山明日香、天体と風景、星と自然とのきずなを深く意識した作品で知られる片山みやびによる多彩な表現を通じて、星とイメージをめぐる人間の想像力とアートの魅力に迫ります。