堤展子氏は、1958年大阪府に生まれ、1982年大阪芸術大学芸術学部工芸学科陶芸専攻科と京都市立工業試験場窯業科本科を卒業し、初期から一貫して自由奔放な想像力と遊び心に満ちた作品を制作し、国際的に活躍を続ける陶芸家です。近年のサンショウウオの姿や生き方をモチーフにした連作は、空想と現実、想像と自然との垣根を越えて深くつながる、生きものと人間とのきずなを鋭く照らし出し、私たちの日常を深くゆさぶる不思議な魅力にあふれています。作品には日本の伝統文化と現代文明への鋭い批判と感受性が宿り、卓抜な陶芸技法でありとあらゆる生きものや、想像上の動物たちを慈しみ、その感情を強い共感とともに表す陶芸家の創意を汲みとることができます。

本展は、80年代の日本美術の動きに決定的な影響を与えた陶によるインスタレーション、おとぎ話、民話、昔話に登場するようなキャラクターや、様々な動物や生きものたち、サンショウウオなどをテーマとした近作を中心に新作を含めて紹介し、堤展子の独自の陶芸の魅力に迫ります。