―雲のゆっくり過ぎる国―
片山みやび氏(1965年生)は、兵庫県西宮市に生まれ、1989年京都市立芸術大学大学院美術研究科修了し、リトグラフ版画を中心に旺盛な制作活動をすすめ、おおらかな色彩と優れた造型感覚によるその作品は早くから注目を浴びて、様々な国際的な版画コンクールや現代美術の分野において注目を浴びました。版画に刻まれたイメージは、作家の深い自然観照の体験をもとにしたものであり、その詩的な作品タイトルと響きあいながら独自の世界をつくっています。
その後、作家は油彩作品を平行して制作するようになり、2010年には、文化庁新進芸術家海外派遣研修員として一年間デンマーク滞在したことがきっかけでガラス作品に取り組み、作品はさらに光と色彩に満ちた表現がなされています。
本展は、森や雲、雨や雲、植物と空気など、ほのかな自然との交感を重んじ、内面との対話を重ねてきた片山みやびの初期の版画時代の代表作から、最近の新作を含めた油彩、ガラス作品の代表作を展示し、片山みやびの芸術世界の軌跡を紹介いたします。